2018年05月17日

レフティストラト再生への道 〜第1話 ギターを弄る時はデリケートな部分ほど素人がいきなり手をつけるのはタブーだぞ〜

ギターの修理を複数個所行う

文字にするとこれだけですが、工程を見直すことで、

「ひとつ直しただけで他は問題ないとわかった」

というパターンも考えられます

そういうことで今回の改造で一番危ない、ピッチに関わる部分

ネックジョイントとブリッジ周りから手をつけました





今回の調整対象で一番デリケートなのがここ、ネックジョイントです

IMG_0297[1].JPG

大分雑な処理に見えますが、なかなかどうして、グッと押し込むとネックはしっかりハマります

加工精度は意外としっかりしてますね、雑な感じが残る見た目以外は

今回6弦が落ちそうなので1弦側を削ってやる必要がありますが、

ネジを外して発覚、ジョイント自体はまっすぐにハマるかもしれません

そこで予定変更。1弦側ボディは塗装を落とす程度にヤスリをかけて、

細い丸棒ヤスリでジョイントビスの穴を拡げました

気をつけるべきは次の3つ

「基準となる穴は削らない」
「ネックエンドがボディに密着するように保つ」
「削り過ぎてネックがガタガタになってはいけない」

今回は支点としてネジ穴をひとつそのまま利用して、

残り3つを1弦側且つボディにネックが密着するように穴を拡げました

何故ボディに密着させる必要があるかと言うと、

ブリッジのオクターブ調整の際、ネック側・ブリッジ側、どちらかに余裕を持たせなければなりません

なによりボディと密着していれば、離れる方向に動いてもくっつく方向に動くことはありません

ネックのガタつきを抑えるにはネックエンドとジョイントザグリの面が密着しているのが望ましいです

無理ならビスが死なない程度にキツくしめるしかありません、これもビスが千切れたりするので注意

そういうわけで、修正してからネックをつけた画像と修正前の比較です


IMG_0298[1].JPG

IMG_0281[1].JPG


わかりにくいですが、4弦に寄っていたポジションマークが3弦と4弦の中間くらいに納まっています

なんとかセンターが取れたようで、更にこの状態で試奏したところ、ブリッジサドルの交換は不要と判明

若干狭く、1弦が指板サイドから遠く感じますが、

これはこの後指板再度の不思議な膨らみを削り取って解決させました(

ブリッジサドル代が浮いたことにより、完成が近づきました。予算は何よりも大事


現在ペグ以外のパーツとペグ交換後に使う弦を購入する為の給料日待ちです

ピックガードさえ完成させれば音は出せるのでなんとか頑張りたいところです



※茶豆は母校、ESPギタークラフトアカデミー仙台校にてクラフトマン・リペアマンに必要な知識を学んでいます
良い子も良い大人も心得が無いなら真似すんじゃねーぞ!!ギターぶっ壊すぞ!!


posted by 茶豆 at 15:44| レフティストラト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする