[はじめに]
おれこと茶豆はESPギタークラフトアカデミー卒業生であり、
冬コミのCDでもソロや最後のブルース等の曲で積極的に自作のギターを使用しています。
更にベースはGCA2年次における一本目の作品であり、完成後にレリック処理を施し、
OVERDRIVEの「キラ☆キラ」に登場する伝説のプレシジョンベース、「スェンダー」風になりました。
無論、GCA入学前にもギターは複数所持していましたが、
その中でも1本、どうしても最近欲しかった仕様ながら、
作りの若干の荒さ等の問題で放置されているギターがありました。
この企画ではそのギターをライブで使用可能なレベルにまで持って行く過程の記録…
の、予定である名状しがたい何かです。
追記部分には、ギター自体の紹介と、今後改造すべきポイントをまとめておきます。
作業可能な物から順次作業してアップしていく予定です。
>素材となるギターについて
フォトジェニック製、ギターを始めて3年目の頃の購入と思われます。
つまり、少なく見積もって12年、確実に11年以上の付き合いになるギターです。
購入後、GCAの授業体験にコレを持込、ナットの調整を行ったことで右用ギターに生まれ変わり、
配線も右利き用ギターと同じ仕様にしてあります。
ストラップピンは当時自分でつけたので、ヘッド落ちの危険性があります。
一時期バラして保管されていましたが、
異常な熱量でバンドマンをぶん殴る漫画、「SHIORI EXPRIENCE」、
これを読んだが為にレフティストラト熱が再発しました。
以来、単行本が発売される度に「レフティが欲しい」と思う様になったのですが、
新しく買ったところで気に入らない部分は自分好みに改造してしまうので、
弄っても惜しくないこの安ギターを弄ろう、という結論に至りました。
>問題点
・その1:ネックジョイント
安ギターと言えば製造時の精度が問題になりますが、
個体差かどうかは別として、このフォトジェニック、ネックポケットはキツキツで密着度高めです。
しかし、ご覧の通り、ネックがセンターずれを起こしています。
このような問題がこの加工精度で起こるということは、ブリッジ取り付けのミスでしょう。
乱暴な調整なら横方向に力をかけるだけで済みますが、
困ったことに、ボディ側ネックジョイント部のネジ穴にもネジ山が切られている状態です。
細い下穴を開けてから一気にネックまでネジをドリルでねじ込んだのでしょうか?
ともかく、このジョイント部の調整をして、6弦の弦落ちと1弦が指板再度から遠い状態を修正しないと、
弾いているだけでただ左手が痛くなるだけです。
・その2:ブリッジサドル
安ギターは勿論パーツも安いもの、ブリッジはこの通りです。
どうもネックの指板幅に対して弦間ピッチが狭い様なのですが、
まずはネックのセンターを調整し直さないといけないのでこの時点では手の付けようがありません。
見た目的にも、プレスのトラディショナルなタイプにしたいところですが、
予算の問題もあるので、センターずれ修正後の状態を見て決めようと思います。
ブリッジ本体については、アームを使わないギタリストになってしまったのと、
自宅での作業では可能な作業が限られる為、考えていません。
・その3:電気系統
写真はありませんが、素人配線でグチャグチャしている上にパーツも安物です。
綺麗な配線材と綺麗なパーツでやり直す必要がありますが、
左用ギターをひっくり返すと腕や手首にノブが当たります。
逆にそれを利用してPU切替やボリューム調整をすることもできますが、
トーンに手が当たって動くのは致命傷なので要検討となっています。
見た目の問題からノブは3つ欲しいですが、ボリューム以外は配線も含めて要検討です。
ピックアップは先日激安PUを見つけたのでこのギターで試す予定です。
ダンカンのジミヘンPUは別の右用として作られたストラトの為にピックガードを作って載せる予定です。
また、もうひとつの問題がこちら。
レバースイッチは、特にセンター位置だと高くなるノブが邪魔で右手に当たります。
この写真ではもともとついていたスイッチのレバーを曲げていますが、
思ったよりこれが効果的な為、実際にこうして曲げる予定です。
6弦側向きにするか1弦側向きにするかは未定ですが、
恐らくいじりやすさ重視で1弦側に向けます。
・その4:ロゴとペグ
まずご覧ください。
フェンダーのロゴと比べてのこのなんとも言えない残念なデザイン、
こんなロゴから魂の叫び(BLUES)が聞こえてくるとは思えません(
恐らく下地の上に貼ってクリアを塗装しているはずなので、下地まで削ります。
その後ロゴを新しく書く等するかは未定、デザインが作れればやりたいところです。
そして安ギター改造でも電気系統と同じレベルでケチってはいけないのが、ペグです。
ここをケチるのはさすがに辛いです、10年選手の安ギターですし。
これは学生時代に作ったエリック・クラプトン風エクスプローラーがありまして、
個人的趣味でリバースヘッドにしてある為、流用出来るゴトーのペグがあります。
ペグ用ネジの穴程度ならご家庭の作業環境でも十分イケます。これは綺麗に作業します。
合せてナットも骨にしてしまおうか検討中です。
・その5:その他懸案事項
トーンを効く状態にするか、ダミートーンにするかで悩んでいます。
可変抵抗というのは両端の端子2つの間は固定抵抗と同じ状態になってまして、
真ん中の端子は軸で動き、両端の端子の間の抵抗値の中で割合を変化させる様になっています。
上手く真ん中まで絞ると5:5になるわけです、理論上は。カーブの問題等あるので詳細はパス。
つまり、真ん中の端子に行く線を端の端子につなぐと、トーン10の状態から動かないことになります。
これは「トーン10でもコンデンサは音に影響する」という現象を利用した微妙な音色のチューニングなのです。
手持ちだと、グレコLPカスタム等マホガニー使用ならオレンジドロップ、
自作ストラトはセラミックコンデンサがついています。
トーン無しはトーン無しの音になるのでそれを回避したいのに加え、
手が当たって動いても音色の変化が無い状態が作れるわけです。
しかし、「トーンを絞るとチューナーの針が大人しくなる」等の裏ワザもあったりしますし、
ストラトは本来フロント・センターのみトーンが効く仕様です、
マスタートーンにするかどうかという問題もあります。
これは実際に電気系統を弄るまでに考えておくことにします。